注意欠陥・多動性障害Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder=ADHD
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注意欠陥・多動性障害とは
Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder=ADHD
「不注意」「多動性」「衝動性」の3つを主な特徴とする発達障害です。
「不注意」とは、気の散りやすさ・集中の続かなさ等を、「多動性」は、いわゆる落ち着きのなさを、「衝動性」は、これがしたいと思ったら制御できなくなる傾向を意味する概念です。
ADHDもASD(自閉症スペクトラム障害)と同様、知的障害とは別のものです。また、ADHDも「ある人」と「ない人」にくっきり分かれるわけではなく、周囲の人に「ADHDの傾向があること」を理解してもらえない場合も多いと考えられます。ADHDとASDの両方の特徴を有する場合もあり、不注意の問題とコミュニケーションの問題の両方で苦しんでしまうことも多いです。
小児期に発達障害と診断され治療を受けてこられる方と、大人になってから診断を受けられる方がおられます。大人になってから診断される場合、環境に対する不適応がきっかけで発達障害を疑われることが多いです。
症状
- ケアレスミスが多い
- 忘れ物が多い
- じっとしていられない
- 会話の途中で割り込むことが多い
- よく遅刻する
治療について
仕事等でどうしても失敗を繰り返してしまうときは、「ご自身にADHD(及びASD)の特徴が、どの程度あるか」を検査等で調べることも重要となります。まずは「自分の苦手なこと(及び得意なこと)」の詳細を知り、「どういう状況で自分は能力を発揮できるのか」を理解していくことが大切です。
各種の心理検査を受けることで、その特性をご本人や家族、そして周囲の人がしっかり理解し、日常的な暮らしや学校や職場での過ごし方を工夫することにより、持っている本来の力を出すことができます。ADHDでは、多動、衝動性、不注意に効果のある薬があり、症状による社会機能障害が強い場合は、服用をおすすめします。対人関係上の問題への対処方法、生活環境の調整などを行い、臨床心理士とのカウンセリングの中で対人技能訓練や認知リハビリテーションを行い、症状改善改善を図ることもあります。
※心理検査は、主治医と心理士が治療を行ううえで有用と判断した場合に実施しております。診断目的での心理検査は行っておりません。